個人による銀行カードローンの借入が増えるなか、いま多くの銀行で自主規制がはじまっています。
自己破産者が増えているからです。
このページでは足利銀行と栃木銀行の銀行カードローンの自主規制と審査の厳格化について紹介します。
全国で急増する銀行カードローン
金利が比較的高い銀行カードローンは利ざやを稼げるため、残高が全国的に増えています。
消費者金融など貸金業者は総量規制が導入されて以降、過剰融資抑制のため債務者の年収の3分の1までしか融資できません(総量規制)が、銀行は適用外で、銀行カードローンが多重債務を助長していると問題視されています。
このため全国銀行協会(全銀協)は2017年3月、「健全な消費者金融市場の形成に向けた審査態勢等の整備」を盛り込んだ銀行カードローンに関する申し合わせを公表した。
この指針に強制力はありあmせんが、各銀行は審査の厳格化する方向ですすんでいます。
足利銀行の審査が厳しくなる
足利銀行のカードローン「モシカ」は、使い道が限定されず、無担保で10万~500万円を借りられるカードローンです。
モシカの取扱いは、2013年10月に開始されました。
金利は利用者の信用力に応じて年5.8~14.8%となっています。
モシカを含むカードローン全体の貸出残高は13年度の188億円以降、毎年20%台で伸び、16年度は343億円に達しました。
カードローンの借入が急速に増えているという証拠です。
足利銀行のモシカの場合、借入額にかかわらず不要としていた所得証明書に関し、50万円を超える場合は提出を義務付けるようにした。
栃木銀行でも審査を厳しくする動き
栃木銀行は2014年から借入額100万円超に対し年収証明書を義務付けています。
さらに「とちぎんスマートネクスト」など5商品に関し2017年の5月からは、100万円を50万円超に引き下げました。
これにより審査の基準が厳しくなったといえます。
まとめ
全国銀行協会(全銀協)の申し合わせ「健全な消費者金融市場の形成に向けた審査態勢等の整備」に強制力はありませんが、大手銀行に追従して、地方銀行も同様の動きになっていくと考えられます。